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ギャグ漫画を年代別に調べて集めてみた

ギャグ漫画は時代と共にそのスタイルを大きく変遷させており、昔の作品は不条理な勢いやナンセンスを重視し、新しい作品はシュールな日常や緻密なメタ構造を持つ傾向があります。
ここでは、日本のギャグ漫画の歴史を辿りながら、**昔の作品から順に、**特におすすめのマニアックな作品や、時代を代表する作品をご紹介します。
1. 黎明期~不条理とナンセンス(1970年代~1980年代)
この時期は、強烈な個性と勢い、そして既存の価値観を笑い飛ばすナンセンスさが特徴です。
A. 『マカロニほうれん荘』
(作者:鴨川つばめ / 連載開始:1977年)
特徴: ギャグ漫画に**「美形とナンセンス」**という新しい要素を持ち込んだ伝説的な作品。主人公の高校生、膝方歳三と沖田そうじが暮らす下宿屋「ほうれん荘」での、意味不明かつハイテンションな日常を描きます。
マニアックな点: 少女漫画的な美麗な絵柄でありながら、繰り広げられるのは極端にシュールで暴力的なギャグという、当時の漫画界では非常に異質なスタイルでした。作者の精神状態がそのまま反映されたような、予測不能な展開と狂気が魅力です。
ギャグのスタイル: 勢い、奇声、不条理。
B. 『ついでにとんちんかん』
(作者:えんどコイチ / 連載開始:1985年)
特徴: 中学生たちが結成した「とんちんかん」という怪盗団と、それを追う刑事との間で繰り広げられるギャグ。
マニアックな点: ギャグとストーリーが高度に絡み合い、「中学生の日常」と「怪盗団」という異質な設定を、独特のテンポとシュールさで融合させています。特に、キャラクターの個性的な変装や、脱力感のあるオチが特徴です。
ギャグのスタイル: 少年漫画的な勢いと、脱力系のギャグ。
2. 黄金期~シュールと破壊的な笑い(1990年代)
この時期は、既存の概念を徹底的に破壊し、カルト的な人気を博した作品が多く生まれました。
C. 『行け!稲中卓球部』
(作者:古谷 実 / 連載開始:1993年)
特徴: 中学校の卓球部を舞台にした、下品かつ不条理で、青春の残酷さを描いた伝説的なギャグ漫画。
マニアックな点: 卓球はほとんどせず、部員たちが繰り広げるのは、性的な好奇心、悪ふざけ、そして自己中心的な行動。この作品の凄さは、青春の持つ生々しさや醜さを、極端なギャグとして昇華し、多くの読者の共感を呼んだ点にあります。
ギャグのスタイル: 不条理、下品、シニカルなユーモア。
D. 『浦安鉄筋家族』シリーズ
(作者:浜岡 賢次 / 連載開始:1993年)
特徴: 千葉県浦安市を舞台に、大沢木家をはじめとする登場人物たちが、常識外れのドタバタ劇を繰り広げるハイテンションギャグ。
マニアックな点: 極端なデフォルメ、暴力、そして身体を張ったギャグが延々と続く、純粋なナンセンス。キャラクターは不死身であり、いかなる物理法則も通用しない世界観が確立されています。
ギャグのスタイル: 勢い、過剰な暴力とデフォルメ、ナンセンス。
3. ポスト黄金期~不条理とメタ構造(2000年代~)
シュールさに磨きがかかり、物語の構造や古典的な題材をメタ的に扱う作品が増えました。
E. 『ギャグマンガ日和』
(作者:増田 こうすけ / 連載開始:2000年)
特徴: 歴史上の偉人や童話などをモチーフにしたシュールで不条理なショートギャグ。
マニアックな点: 独特のワードセンス、予測不能な展開、そしてキャラクターの異常な解釈が特徴。「聖徳太子と小野妹子」「松尾芭蕉と河合曽良」などのエピソードが特に有名で、その不条理な展開と強烈なインパクトは、多くの読者にトラウマ的な笑いを提供しました。
ギャグのスタイル: シュール、不条理、ワードセンス。
F. 『聖☆おにいさん』
(作者:中村 光 / 連載開始:2006年)
特徴: 世紀末を無事に終えたイエスとブッダが、東京・立川でアパートを借りて下界でのバカンスを楽しむ日常を描くコメディ。
マニアックな点: 宗教的な知識や神話の背景を前提としつつ、彼らが直面する日本の日常の些細な出来事(例:イエスの奇跡が電気代の節約になる、ブッダが悟りのせいで無駄遣いできない)とのギャップで笑いを生み出します。
ギャグのスタイル: 日常系、シュール、宗教的な知識を応用したメタギャグ。
G. 『ワンパンマン』
(原作:ONE / 作画:村田 雄介 / 連載開始:2012年)
特徴: 強くなりすぎてどんな敵でも一撃(ワンパンチ)で倒してしまうヒーロー、サイタマを主人公としたアクションギャグ。
マニアックな点: ヒーロー漫画やバトル漫画の**「強さのインフレ」という構造自体をギャグの核としています。主人公が最強すぎて、敵との戦いに「カタルシス(感動的な高揚感)」**が得られないという、アンチテーゼ的な面白さが特徴です。
ギャグのスタイル: バトル漫画のフォーマットを破壊するメタギャグ、脱力系。
これらの作品は、それぞれがその時代の**「笑いの最前線」**を築いてきた、マニアックで個性的なギャグ漫画の歴史を代表するものです。

ハウツー系漫画~実用的な知識や技能を面白く学ぶ作品群

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